一年の計は口取りにあり(jam函館2010年1月号掲載)
ひとつ風の『口取り菓子』
1箱 2,700円
1パック 1,600円
定数完売次第終了 要予約
眩いほどに愛くるしい正月のお菓子。受け継がれる古典的な日本の美学、そして縁起をいっぱいに詰め込んだお節料理にそっくりな口取り菓子は、発祥こそ定かではないが、北海道を中心とした北国に根付く正月のご馳走だ。店にとっても客にとっても年に一度の特別なお菓子である。
菓子処『ひとつ風』。創業こそまだ13年、業界の中では若輩の菓子処だが、店主の吉川さんの経歴はこの道に入ってもう50年近く。和菓子が好きで地元の老舗和菓子店で一から学び、道外へ修行へ出たこともあった。その和菓子は職人の顔を写すように朗らかで、控えめにも上品。お茶の先生から子連れの主婦、サラリーマン、男子校生の学校帰りのおやつにも重宝されるほど、菓子は客を選ばない。材料は「自分の舌に合う良質のもの」を選び、道南産の小豆や白豆を使用する餡は自然な甘みで練り上げている。
さて、その口取り菓子。店によって形や作り方も様々だが、見た目の華やかさだけではない、多彩な菓子が共演している。それは色彩美を愛でるだけではなく、食べてなお満足してほしいという、職人の願いの現れ。まず目を引くのが、練り切りの美しさ。定番の鯛や海老、日の出かまぼこ、さらに白豆金団の上のイクラや黒豆も練り切り。本物そっくりの伊達巻きタマゴは、練りきりと羊羹の創作。紅梅にはワインの寒天を、桃山で作るダケノコ、白羊羹を牛皮で包み込んだ昆布巻き。そして羊羹と寒天で作る干支を描いた絵馬、これが例年のお楽しみ。
七夕祭りといい、私たちにとって当たり前の風物詩は、外から見れば実にユニークで貴重な文化の一つ。
口取り菓子のある函館の正月、その向こうに映る家族の団らん。そしてまた新しい一年がはじまる。
●御菓子処 ひとつ風
北海道函館市松陰町8-1
0138-54-8977
9:00~18:30
水曜定休
※年末年始1/1休
※この記事は2009年12月19日現在の内容です。
※このエントリーは「函館情報市場『ハコイチ!』」が行っています。


